診療科
department泌尿器科
泌尿器科について
泌尿器科は、副腎、腎、尿管、膀胱、尿道、前立腺、陰茎、精巣の疾患を担当しています。近年、社会の高齢化に伴い、頻尿、尿失禁などの排尿症状でひそかにお悩みになっている方が増えていることが知られています。また、生活習慣の欧米化により前立腺肥大症、前立腺癌、膀胱癌などが増加しており、ご高齢の患者様でも手術が必要となる方もいらっしゃいます。ご高齢の方はさまざまな病気を抱えておられますが、当院は総合病院ですので、各診療科の専門医と協力し、安全に治療することが可能です。排尿症状等でお困りの方は、何らかの泌尿器科の病気が隠れていることがありますのでお気軽にご相談ください。
右の写真は体外衝撃波結石破砕装置です。
泌尿器科で扱う主な疾患
- 尿路結石(腎、尿管、膀胱、尿道)
- 尿路性器腫瘍(副腎腫瘍、腎腫瘍、腎盂尿管腫瘍、膀胱腫瘍、前立腺腫瘍、精巣腫瘍)
- 感染症(腎盂腎炎、膀胱炎、尿道炎)
- 下部尿路疾患(過活動膀胱、前立腺肥大症、間質性膀胱炎、神経因性膀胱、尿失禁)
特色
当院ではすべての泌尿器疾患に対する治療が可能です。
- 3人体制であり、休日・夜間を含め、いつでも救急対応が可能です。
- 尿路結石に対し、体外衝撃波結石破砕術が可能です。衝撃波で治療できない場合には内視鏡手術で治療します。
- 副腎、腎、腎盂尿管腫瘍に対し、体に負担の少ない腹腔鏡下手術を行っています。
臨床研究(多機関における尿路性器悪性腫瘍(前立腺癌、尿路上皮癌、腎癌、精巣腫瘍)の後方視的臨床的検討)への参加について
西暦1990年1月から西暦2021年12月の間に尿路性器がん
(前立腺がん、腎盂・尿管・膀胱がん、腎がん、精巣がん)の診断で、門司メディカルセンター泌尿器科にて手術、放射線療法、薬物療法および経過観察を行った患者さんおよびご家族の方へのお知らせ
~尿路性器がんの治療成績を検討する研究において、診療録を使用する事のお願い~
当院では、産業医科大学泌尿器科学講座 藤本直浩教授を主任研究者とし、全国13機関が参加して行う、他機関共同後ろ向き研究に参加しております。本研究は、通常の診療で得られた過去の情報の記録に基づき実施する研究です。このような研究は、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(西暦2014年12月22日制定 西暦2017年2月28日一部改正)」により、対象となる患者さんのお一人おひとりから直接同意を得るのではなく、研究内容の情報を公開するとともに、参加拒否の機会を保障することとされています。本研究に関するお問い合わせ、また、ご自身の診療情報が利用されることを了解されない場合は、以下の問い合わせ先にご連絡ください。利用の拒否を申し出られても何ら不利益を被ることはありません。
多機関における尿路性器悪性腫瘍(前立腺癌、尿路上皮癌、腎癌、精巣腫瘍)の後方視的臨床的検討
2.研究期間
西暦2021年3月 日~西暦2024年2月29日
3.研究機関
門司メディカルセンター
4.実施責任者
門司メディカルセンター泌尿器科部長 赤坂聡一郎
本研究は、産業医科大学医学部泌尿器科学講座藤本直浩教授を主任研究者とする多機関施設共同研究です。
[目的]尿路性器がん(前立腺がん、腎盂・尿管・膀胱がん、腎がん、精巣がん)に対する各種治療法の実臨床における効果、有害事象の評価をおこない、それに基づいて各患者さんにおける最適な治療法を見出すことです。
[意義]本研究は、尿路性器がんにおける患者さんの背景や治療内容、治療効果や有害事象を電子カルテの記録から集計・検討します。それにより、各患者さんとそのがんの状態に応じた治療効果および安全性の高い治療方法、治療方法の順番を含めた治療戦略の確立につなげします。また、他大学と協力しておこなう多機関施設共同研究により多くのデータを集積・解析することで、いままでにわかっている科学的根拠と本邦における実臨床データとの比較、本研究の質の向上、まれな病態の解析、バイオマーカーの開発、診断や治療の経時的変遷や施設間での比較による予後の改善の有無などの評価が可能となります。
当科および協力施設で尿路性器がんの治療を行った症例を電子カルテの記録から集計します。年齢、悪性度、病理組織学的特徴、病期、臨床検査所見、画像所見、治療反応性・予後、治療による合併症・有害事象などを調べ、比較します。
本研究に該当する患者さんで、ご自身の診療情報の使用を希望されない方は、下記担当医師へお申し出下さい。その場合、本研究からは除外させていただきます。また、本研究に参加されなくても不利益を受けることは全くありません。
プライバシー確保のために個人情報はいかなる形でも本研究の研究者以外の外部の者に触れられないよう産業医科大学泌尿器科学教室の鍵のかかる金庫に保管し、研究者の道義的責任に基づき厳重に管理します。また、個人名及び個人情報の公表はいかなる形でも行いません。本研究に使用する臨床情報は、対象者が特定できないように研究実施責任者の厳重な監督の下に匿名化し、厳重に管理します。個人情報は研究実施責任者の監督のもとに、研究終了日から5年を経過した日、または最終研究結果の報告から3年を経過した日のいずれか遅い日まで保管した後に、適切に廃棄します。具体的には、対応表を産業医科大学泌尿器科講座のシュレッダーで破棄後、臨床情報・研究結果はUSBからデータをすべて削除します。研究途中で、利用拒否の申し出を頂いた場合は、その時点までに得られた研究結果やデータは同様の方法で廃棄します。
門司メディカルセンター泌尿器科
〒801-8502
北九州市門司区東港町3番1号
電話 093-331-3461 ファックス 093-332-7234
研究実施責任者:赤坂聡一郎
すでに治療が終了している患者さんを対象としており、経済的負担や謝礼はありません。また、本研究の参加による直接的な利益はありません。本研究は一切の利益相反はなく、産業医科大学利益相反委員会の承認を得ており、公正性を保ちます。
NCDの手術・治療情報データベース事業への参加について
当科は、一般社団法人 National Clinical Database(NCD)が実施するデータベース事業に参加しています。この事業は、日本全国の手術・治療情報を登録し、集計・分析することで医療の質の向上に役立て、患者さんに最善の医療を提供することを目指すプロジェクトです。
この法人における事業を通じて、患者さんにより適切な医療を提供するための医師の適正配置が検討できるだけでなく、当科が患者さんに最善の医療を提供するための参考となる情報を得ることができます。何卒趣旨をご理解の上、ご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
1.NCDに登録する情報の内容
2018年4月1日以降、当科で行われた手術と治療に関する情報、手術や治療の効果やリスクを検証するための情報(年齢や身長、体重など)を登録します。NCDに患者さんのお名前を登録することはなく、氏名とは関係のないIDを用いて登録します。IDと患者さんを結びつける対応表は当科で厳重に管理し、NCDには提供しません。
2.登録する情報の管理・結果の公表
登録する情報は、それ自体で患者さん個人を容易に特定することはできないものですが、患者さんに関わる重要な情報ですので厳重に管理いたします。
当科及び NCD では登録する情報の管理にあたって、情報の取り扱いや安全管理に関する法令や取り決め(「個人情報保護法」、「疫学研究の倫理指針」、「臨床研究の倫理指針」、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」等)を遵守しています。
データの公表にあたっては、NCD が承認した情報のみが集計データとして公表されます。登録するデータがどなたのものであるか特定されることはありません。
3.登録の拒否や登録情報の確認
データを登録されたくない場合は、登録を拒否して頂くことができます。当科のスタッフにお伝えください。
また、登録されたご自身のデータの閲覧や削除を希望される場合も、当科のスタッフにお知らせください。なお、登録を拒否されたり、閲覧・修正を希望されたりすることで、日常の診療等において患者さんが不利益を被ることは一切ございません。
4.NCD担当者の訪問による登録データ確認への協力
当科から NCDへ登録した情報が正しいかどうかを確認するため、NCDの担当者が患者さんのカルテや診療記録を閲覧することがあります。
当科がこの調査に協力する際は、NCDの担当者と守秘義務に関する取り決めを結び、患者さんとIDの対応表や氏名など患者さんを特定する情報を院外へ持ち出したり、口外したりすることは禁じます。
本事業への参加に関してご質問がある場合は、当科のスタッフにお伝えください。また、より詳細な情報は下記に掲載されていますので、そちらもご覧ください。
一般社団法人National Clinical Database(NCD)
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診療実績
※スマートフォンでご覧の場合は表を横にスクロールできます。
年度 | 平成29年度 | 平成30年度 | 令和元年度 | 令和2年度 | 令和3年度 |
---|---|---|---|---|---|
体外衝撃波結石破砕術 |
105 | 100 | 94 | 92 | 79 |
経尿道的膀胱腫瘍切除術 |
43 | 41 | 48 | 37 | 56 |
経尿道的前立腺切除術 |
12 | 11 | 11 | 10 | 1 |
腎摘出術(腹腔鏡下手術) |
2(1) | 2(1) | 5(4) | 3(3) | 0 |
腎部分切除術 |
1 | 0 | 1 | 1 | 0 |
腎尿管全摘術(腹腔鏡下手術) |
2(2) | 2(2) | 6(5) | 5(5) | 7(7) |
膀胱全摘術 |
1 | 3 | 2 | 1 | 2 |
膀胱部分切除術 |
1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
前立腺全摘術 |
1 | 1 | 0 | 0 | 0 |
その他 |
75 | 71 | 99 | 99 | 103 |
合計 |
243 | 232 | 267 | 249 | 249 |