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2017年04月01日 お知らせ

ボツリヌス療法のご案内

眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、上下肢痙縮に対してボツリヌス療法を行っています。

脳卒中、頭部外傷、脊椎損傷などでは、様々な後遺症を残すことがあります。これらの後遺症は、患者さんが日常生活を送る上で大きな障害となることも少なくありません。脳卒中の後遺症の中でも手や足の麻痺は多く見られる症状ですが、その中でも手足の麻痺と共にあらわれることが多い運動障害の筋肉のつっぱり(痙縮)に対する新しい治療法として近年「ボツリヌス療法」が行われています。

 

ボツリヌス療法とは

ボツリヌス療法とは、ボツリヌス菌(食中毒の原因菌)が作り出す天然のたんぱく質(ボツリヌストキシン)を有効成分とする薬を筋肉内に注射する治療法です。
ボツリヌストキシンには、筋肉を緊張させている神経の働きを抑える作用があります。そのためボツリヌストキシンを注射すると、筋肉の緊張をやわらげることができるのです。
ボツリヌス菌そのものを注射するわけではないので、ボツリヌス菌に感染する危険性はありません。


 

ボツリヌス療法で期待できる効果

ボツリヌス療法によつて次のような効果が期待できます。

  • 手足の筋肉がやわらかくなり、動かしやすくなることで日常生活動作(ADL)が行いやすくなることが期待できます。
  • リハビリテーションが行いやすくなることが期待できます。
  • 関節が固まって動きにくくなったり、変形するのを防ぐことが期待できます(拘縮予防)
  • 手足の筋肉のつっぱり(痙縮)をやわらげることにより、痙縮による痛みを緩和する効果が期待できます。
  • 介護の負担が軽くなることが期待できます。


 

ボツリヌス療法の適応疾患
 

【眼瞼痙攣/片側顔面痙攣】

眼や口の周りの筋肉が、自分の意志とは関係なく「ぴくぴく」と痙攣する病気です。眼瞼痙攣の症状は、両側眼輪筋等の過活動により、過剰に瞼が閉じてしまう事で、ひどい場合は目が開けられなくなる事もあります。
 

【上肢痙縮/下肢痙縮】

脳卒中や頭部外傷、脊椎損傷等後遺症により手足が麻痺し筋肉が固くなる症状(痙縮)です。痙縮とは筋肉が緊張しすぎて、手足が動きにくくなったりすることです。痙縮では、手指が握ったままで動かしにくい、肘が曲がる、つま先が伸びきってしまうなどです。痙縮が続くと、筋肉が固まって関節の運動が制限され拘縮となってしまいます。そのため、日常生活に支障が生じてしまいます。
 

治療スケジュール

ボツリヌス療法の効果は、注射後2~3日目からゆっくり現れます。治療の効果は、通常3~4ヶ月間持続します。その後、数週間で効果は徐々に消えてしまうので、治療を続ける場合には、年に数回、注射を受けることになります。ただし、効果の持続期間には個人差があるので、医師と症状を相談しながら、治療計画を立てていきます。


 

診療の申し込みついて

  • 上肢痙攣/下肢痙攣(リハビリテーション科) 毎日 午前中(8:15~11:00)
  • 眼瞼痙攣/片側顔面痙攣(神経内科) 火・金 午前中(8:15~11:00)

※初診の方は、事前に受信窓口へご相談下さい。
※初回診察時には治療を開始することは出来ませんので、予めご了承ください。

 

費用について

ボツリヌス療法は症状により保健適応がありますが、注射薬そのものが非常に高価なため、障害者手帳取得(1・2級)をお持ちでない方は、医療費が高額になる場合があります。具体的な費用の程度は、使われる量によって異なりますが3割負担の場合、1万5千円から8万円程度になる場合があります。

 

ボツリヌス療法を希望される皆さまへ

以下を十分に御理解ください。
 
  • ボツリヌス療法を受けた後に副作用として、注射部位がはれる 赤くなる 痛みを感じる 体がだるくなる 力が入らない 立っていられないなどの症状が現れることがあります。これらの症状は多くが一時的なものですが、症状が現れた場合には医師に相談してください。
  • ボツリヌス毒素の注射を打っただけで動かなかった手足が動くようになるわけではありません。あくまでも固くなった筋肉を柔らかくすることで、適切なリハビリテーションを行いやすくするものです。リハビリテーションと併用することが望ましい治療です。
  • ボツリヌス療法は、一回打てばそれで終わりの治療法ではなく、繰り返し定期的な投与(3~4ヶ月に一度)とリハビリテーションの継続が必要な治療法です。
  • 効果は、個人差が大きいことを御理解ください。目標は相談して決めますが、具体的かつ現実的な目標があることが望ましいです。
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